さて今回は上海旅行の往復でお世話になった、中国南方航空の機内食についてご紹介。
最近は機内食も、各航空会社で工夫を凝らすようになったようで、味のレベルを高めたり、民族料理ふうにしたりと、いろいろあるようです。こちらの「機内食ドットコム」に行くと、世界各地の航空会社の機内食を見ることができます。
で、中国の航空会社の機内食というと、やはり中華料理の特色を生かした…とはいいきれない、なかなか微妙なものが多いように感じます(年1回ぐらいしか乗っていないので、あまり偉そうなことはいえないのですが)。国内便の機内食だと、「チキンorフィッシュ?」と聞かれる代わりに、「饭还是面?」(ごはんor麺?)と聞かれ、ドキドキしながら「麺」と答えると、渡された保温容器の中には、すっかりのびた炒麺(焼きそば)がみっちりと入っていたり、というのを去年体験しました。だから今回、南方航空の機内食も、とりあえず「麺」と答える心づもりをしつつ、期待せずに待っていたのです。
で、水平飛行に移り、機内食が配られ始めます。キャビンアテンダントさんがにこやか…でもなかったけど、一人ひとり機内食を手渡します。そしてこちらに向かって一言、「Japan?」
…あれ?「麺」じゃないの?と思う間もなく、保温容器と紙容器が手渡されます。軽く意気消沈しつつ、保温容器を開けてみると、なんと梅干しが真ん中に埋まった白飯がでてきたじゃありませんか。「?」と思いつつ、紙容器を開けてみると、なんだか旅館の朝ごはんのようなおかずが鎮座ましましています。ふたの裏側になにやら書いてあり、見ると、以下のような文面が。
「…お客様がより快適に、お食事を楽しんでいただけますよう、スタッフ一同試行錯誤を繰り返し今回の食事を作りました。コンセプトとして、和食は温泉旅館の朝食を、洋食は名古屋独特である喫茶店のモーニングをイメージ致しました。…」
おぉ、なかなかやるではないか、南方航空。お味のほうも、しっかりとした和食で、美味しくいただきました。ちなみにメニューは鯖の塩焼き、ミートボール、根菜の煮物、いんげんの和え物、温泉卵、漬物、納豆…納豆?
いや、私は納豆好きだから異論ないんですが、機内食に納豆というのはなかなかないような。食事の時間中、機内にそこはかとなく納豆のにおいが漂っていたのもいい思い出。あと、「名古屋独特である喫茶店のモーニング」も気にかかる…「名古屋モーニング」については、こちらを参照。
で、上海でさんざん美食倶楽部を堪能したのち、夕方の便で帰国したのですが、行きの便で上記のようなすばらしい機内食が出されたのだから、帰りもやはり期待はするわけです。その日の昼は生煎包をたらふく食べて、空港ではビール飲んだぐらいだったので、今日は機内食をしっかり食うぞ、と意気込んで搭乗したわけです。さて水平飛行に移り、キャビンアテンダントさんが順番に機内食を配ってまいります。そしてこちらを見て、ひとこと「チキンorフィッシュ?」…あれ?
ええ、手渡されたのは、鶏肉の炒め物がぶっかけられた白飯(保温容器入り)、野菜の炒め物とパンとプリンのようなデザート(紙容器入り)でした。「お客様がより快適に、お食事を楽しんでいただけますよう、スタッフ一同試行錯誤を繰り返し」たのは、日本発の便だけだったようです。やるな南方航空。でもごはんとパンを一緒に出すのはやめてください。
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