2012年04月01日

カルチャー・カフェ獨協「ホントにあった?中国のコワい話」第1回(Part2)

 昨日の続きですよ。

 春秋戦国時代に、思想家たち(昨日書き忘れましたが、まとめて「諸子百家」と呼びます)によって変形・分解された神話は、20世紀に入って、欧米の学問を学んだ中国人学者たちによって、再構築されました。
再構築された中国の神話とは、どのようなものでしょうか。

 まずは、天地創造から。
 宇宙の始まりは、鶏の卵のように混沌としていて、形も音もなく、真っ暗でした。その中から盤古(ばんこ)というものが生まれます。その後、陽と陰の気が分かれるに従って、天と地が分離し始めます。すると盤古も、天と地の分離にあわせて成長を始めます。一万八千年が過ぎ、天と地は完全に分かれました。盤古の成長もようやく止まりました。
 やがて盤古は死にますが、その体はこの世界を構成するさまざまなものに変化します。息は風や雲に、声は雷鳴に、左の目は太陽に、右の目は月に、胴体や手足は大地と山岳に、血液は河川に、肉は耕地に、髪の毛は星々に、体毛は草や木に、歯や骨は金属や岩石に、汗は雨に、そして体内の様々な虫が、民衆となったのです。

…我々は盤古の体内に住んでいた虫だったんですねぇ。まぁ今でも大地と化した盤古の体の上で暮らしているのですが。

 人類誕生については、別な神話もあります。
 天地ができあがった後、女媧(じょか)という神が、人間を作り始めます。最初は、黄土をこねて、一人一人ていねいに作っていくのですが、やがて疲れてしまいます。これはかなわんと、女媧はおもむろに縄を手に取り、それを泥にひたします。その縄を振り回すと、泥の塊があちこちに飛び跳ね、その塊が人間になりました。ただ、最初に黄土からていねいに作った人間は金持ちや貴人になったのですが、泥の塊から作った人間は貧乏人や凡庸な人間となったのでした。

 …ひどい話ですね。まさに泥縄(意味が違う)。

 また、天体に関する神話もあります。

 中国大陸の東方に神仙の住まう島があり、そこに扶桑(ふそう)という木が生えていました。この木は、太陽が水浴びをするところなのですが、この当時(?)、太陽は十個あったのです。もちろん、十個いっぺんに天に昇るのではなく、一個ずつ順番に昇ります。他の太陽は、この扶桑の木で休んでいるわけですね。
 ところがある時、十個の太陽がいっぺんに昇るという事件が起こりました。大地はふだんの十倍の火力(?)で照らされ、草木は枯れ、人々は大変苦しみます。時の帝王、堯(ぎょう)は、弓の名人、羿(げい)に、太陽の撃墜を命じます。羿はたちまち九個の太陽を射落とし、人々は救われたのでした。

 …地球温暖化どころの騒ぎではありません。

 さて、唐突ですが、ここで問題です。十個の太陽が一個ずつ順番に昇っていた頃、扶桑の木で休んでいた太陽は何個でしょう?

 答えはまた来週!(えー)

posted by TMR at 22:54| Comment(0) | 講座